カナダ各地50か所ほどから集まった観光担当者と世界のメディア関係者が一対一で面談して情報交換するイベント、「GoMedia Canada Marketplace 2011」に参加して来ました。それにしても、カナダの豊かな自然、豊かな観光資源には驚嘆せざるをえません。しかも、そこに自然環境を生かした、至れり尽くせりの観光施設があります。
◆カナダの観光資源の豊かさ
中でも印象に残ったのは、ロッキーの山々と、氷河から流れる大河、先住民の文化が堪能できるユーコン。
もともとは隕石が衝突して出来た直径20キロのクレーター上にある東海岸のシャルルボア。ここでは山裾を通る豪華列車が左右に断崖、滝、大河のパノラマを見ながら走ります。
そして、世界的に有名なジャズフェスティバル、世界花火審査会など、年間を通して様々なイベントがあるモントリオール。ジャズ祭典の最中は200万人もの観光客で街中が埋まります。それも半分近くはフリーの演奏会。
また、バンクーバーから車で半日、毎日美しい日没が見られるブリティッシュ・コロンビアのサンシャイン海岸。クジラが泳ぐこの海は豊かなシーフードの産地ですが、その海岸の村々には日本人を含めて様々なジャンルの芸術家が住んでいるといいます。
白クマがすぐ近くまで顔を見せる北の白夜の街、チャーチル。先住民イヌイットの村もあり、ここにも夏にはクジラが子どもを産みにやって来ます。
それぞれに、適切なホテル、BB、ロッジあり。夏は自然観察、ハイキング、カヌー、カヤック、ゴルフ、乗馬。冬はスノーモービル、凍った湖面での釣りなどなどの定番の楽しみが。
そんな話を2日にわたって聴取しましたが、旅番組の担当者にとってはよりどりみどりのところでしょうね。
◆人類のテーマに挑戦した博物館
その中で、私の方はカナダの博物館に興味を持っています。首都オタワの戦争博物館、文明博物館、自然博物館。あるいはいまウィニペグに建設中の人権博物館。特にイベント直前に取材したオタワの戦争博物館では様々なことを考えさせられました。(写真はヒトラーの車)
「文明と戦争と人権」。人類の共通課題でもある壮大なテーマに正面から取り組んだ興味深い挑戦。これらの博物館については、これから少しずつ「カナダ観光局のブログ」に書いて行きますが、TV番組の企画としても知人のディレクターと構想を練っているところです。(もっとも私はもうディレクターとしてはお払い箱ですが)
それにしても、カナダ経済の堅実性は羨ましい。街も綺麗で活気があります。それぞれの観光地が知恵を絞った年間通じてのフェスティバルを考え出し、観光客を呼び込む。(雑駁な印象ですが)それはバブルなどではなく、自然を大事にしながら、地域に根差してじっくりと練った計画。それが実を結んでいるように思います。
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