コロナの感染拡大が止まらない。メディアではその日その日の新規感染者数をもとに、専門家、解説者、政治家、タレントたちがあれこれ議論を闘わせているが、この感染状況が続く限り、「人間とコロナの共存」は、考えれば考えるほど難しいことが分かって来る。衣食住に関わる生命維持的な経済活動は出来るにしても、人間にとって本質的に重要な、各地の祭り、花火大会、アーティストや芸能のイベント、スポーツ大会といった、文化・芸術に関わる分野が、最も「コロナとの共存」が難しい。これは、人間の精神的生存にとって大きな問題である。
これを考えると、目の前の感染拡大防止策だけでなく、もっと中長期的で総合的なコロナ対策を考えるべき時に来ているのではないか。今のような、その場しのぎの対策ではなく、向こう半年から一年を視野に、科学を中心とした専門知識を総動員した体制で、本格的にウイルスとの闘いに挑む。コロナを完全制圧する。そのためには何が必要か。中途半端な議論を繰り返すだけでなく、日本の英知を集めた専門家集団が、(治療薬やワクチン開発の他にも)世界に誇る拡大阻止戦略を研究して発表すべき時期かも知れない。別途、コラムの方で問題提起したい。
◆久しぶりに始めた写真俳句の一日一句
さて、生活の方は、相変わらずの「Stay home」の中。ほぼ定まってきた日課を過ごしながら、目の前の一日一日を出来るだけ平穏無事に過ごすことを考えている。午前中の読書、昼食の後の昼寝、座禅、夕方のウォーキング、プランター野菜への水やり、などの日課である。その中でつい最近、始めたことがある。一日一句の写真俳句で、ウォーキングの途中で撮った写真などに俳句をつけて、毎日FBにアップする。まだ、10日ほどだが三日坊主は脱した。いつまで続くか分からないが、とりあえず最近のものをここに再録しておきたい。

『コロナ禍のロビーひっそりと暮れる夏』 (8月5日)
夕方、散歩の途中で久しぶりに遊水池に面した市民会館の中に入ってみました。緊急事態解除後に開館したとは知っていましたが、中に入ってみると冷房が効いて外とは大違い。しかし、その広いロビーは写真の通り、ソファーにソーシャルディスタンスの張り紙があって、誰もいません。コロナ禍の異常な状態を物語っているようでした。
『もの言わぬ草もいとしき夏の夕』 (8月4日)
猛暑の夏が始まりました。日中は、外に出る気が起こらず、夕方になって川風が涼しくなる頃に、近くの元荒川の土手をウォーキングします。その前には、家で50分ほどの座禅を組むようになりましたが、気持ちが穏やかになって川べりを歩いていると、辺りの風景もふと穏やかな調和を見せることがあります。昼の厳しい暑さに耐えた草むらを夕陽が輝かせています。
『昼寝覚む日差しの外はいかばかり』 (8月3日)
今回は、怠けて身の回り、というより昼寝から目が覚めてソファーから窓の外を眺めただけの句。すだれやよしずで遮られた室内は薄暗く、暑さもそれほどではありませんせんが、外の日差しは見るからに強烈で厳しそう。とても外出する気力がわきません。そんな平凡な句でした。
『それぞれの煩悩包み夏日入る』 (8月2日) 
梅雨が明けたとたんに暑くなった昨日。昼間の暑さを避けて、川風が涼しくなった夕方の元荒川の土手では様々な人々が歩いたり、走ったりしています。この時期だからこそ、それぞれが悩みや願いを胸に運動しているのだと思います。その思い(煩悩)を柔らかく包み込むように、夏の夕陽が川向こうに沈んでいきます。
『この先の見えざる不安梅雨明ける』 (8月1日)
長かった今年の梅雨もようやく明けました。昔ならこれから海遊びが始まる楽しい夏でしたが、最近の夏はまず、地球温暖化による猛暑、酷暑、そして大型台風の襲来が気になります。加えて今年は、新型コロナの感染が。。心配は心配ですが、子どもの頃の楽しい夏休みの思い出を胸に、一日一日を無事に元気に過ごして行きたいですね。遊水池公園の噴水も上がり始めています。
『地下鉄を出て圧巻の蝉時雨』 (7月31日) 
昨日は、久しぶりに渋谷のNHK近くで打ち合わせ。コロナの新規感染が東京で463人を数えた日で、かなり緊張して千代田線に乗り、代々木公園駅から地上に出たとたん、辺り一面降りしきるような蝉の声に包まれました。一瞬、驚きましたが、見渡せば周りはこんもりとした木々。都会の真ん中での蝉時雨にしばし圧倒されました。いよいよ梅雨明けですね。
『夏草を茂らす力見えねども』 (7月30日)
ウォーキングコースの元荒川の河川敷。2ヶ月ほど前にはきれいに苅られていたのに、あっという間にこの有様。生い茂る夏草の生命力に圧倒されます。その生命力もまた、宇宙のどこかから降り注いでいるのでしょうか。最初、その繁殖力の始まりに触れて『夏草も種一つから生い茂る』とやっていましたが、上の句になりました。あと数日で、猛暑の夏がやってきますね。
『水草の細胞分裂夏の池』 (7月29日) 
いつもウォーキングしている遊水池に今年もまた、水草が繁殖し始めました。梅雨明けが遅れていますが、これが猛暑の夏になると一気に水面全体を覆い尽くします。まるで、がん細胞の増殖のようですが、『水草はがん細胞か夏の池』だと、ちょっと情緒がないのでね。住み始めた20年前には見られなかった現象ですが、やはり地球温暖化のせいなのでしょうか?
『長梅雨に地元野菜の健気かな』 (7月28日)
「Stay home」で、カミさんが作った買い物リストを持って近所のスーパーに買い出しに行くことが多くなりました。スーパーの一角には、地元農家が出荷する小さな「地元野菜コーナー」があって、新鮮なので、ここにあるときは大抵こちらで購入します。今年の長梅雨で野菜作りも大変だと思いますが、地元の農家さんも健気(けなげ)に頑張っています。

『長梅雨やコンビニコーヒー日課とす』 (7月27日)
梅雨がなかなか明けない中、小さな日課が続いています。雨の様子を見て、歩いて数分の真言宗の寺で般若心経をあげ、さらに歩いて数分のコンビニで110円のキリマンジャロのコーヒーを買って、雨が上がっていれば、お寺に沿った遊歩道のベンチでゆっくりと飲みます。こんなひとときも、コロナの憂鬱を晴らすのに少しは役に立っているかも知れません。
『厨房のトマト密かに色づけり』 (7月26日) 
ことし初めてプランターにトマト、ナス、オクラを植えてみましたが、この長梅雨でトマトはなかなか色づかず、オクラはまだつぼみのまま。ナスはOKでした。待ちきれずに青いまま収穫したトマトが4日目にして、台所でいつの間にか赤く色づいていました。今日あたり食べてみようかな。
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